阪神JF
2013年12月05日(木)


◆桜花賞4連覇へ死角なし
アユサン、ジェンティルドンナ、マルセリーナと、ここ3年の桜花賞は「母父がNorthern Dancer系のマイラー・スプリンターで、最も体重の重いディープ産駒」が勝っている。ハープスターはアドマイヤベガやアドマイヤドンの姪で、母母ベガは桜花賞とオークス勝ち。母父ファルブラヴはJC馬だが種牡馬としては短距離〜マイルの活躍馬ばかりを出しており、圧勝した新潟2歳S出走時の馬体重が474キロ。桜花賞4連覇に向けて今のところ死角は見当たらない。

◆まだまだ強くなる
ステイゴールドはノーザンテーストの頑強さを増幅した配合で大物を出す。レッドリヴェールは母父Dixieland BandがNorthern Dancer直仔でその母Mississippi MudがAlibhai3×4、Hyperion4×4・5だから、ノーザンテーストとDixieland Bandのパワーの要素を増幅しているのがポイントだ。Dixieland Bandを母父に持つ馬はデルタブルース、アクシオン、フミノイマージン、アメリカンボスなど晩成型が多く、それにしても本馬はこの休養で体型に伸びが出て筋肉もついて別馬のように逞しくなった。まだまだ強くなりそうで、アッサリ3連勝を決めても驚けない。

◆完成度ならばアキコ
ヨハネスブルグはStorm Cat≒Narrateのニアリークロス2×3で、仕上がりや完成が早いスプリンター〜マイラーを量産する種牡馬だ。ホウライアキコはMr.ProspectorとNorthern DancerとSecretariatのクロスを持つのでやはり完成度は高く、デイリー杯でも好位で折り合って瞬時に抜け出してみせた。ナスキロやミスプロの柔らかもある体質でスプリンターではなくマイラーだと思うが、夏競馬で猛威をふるったヨハネスブルグ産駒が11月以降未勝利というのは少し気になるデータ。

マーブルカテドラルはチューリップ賞勝ちヘルスウォールの娘で、母がBold RulerとPrincequilloのクロス、そして母母がPromised Land≒Darlin Patrice3×3だからダイワメジャーにナスキロ柔さを補ったセオリーどおりの配合。斬れと機動力を兼備した弱点の少ないマイラーで、ここも折り合いさえつけば大崩れは考えられない。

マジックタイムの母タイムウィルテルはフローラS2着、近親にはクリスザブレイヴやオースミスパークなどがいる。鋭さや爆発力では一歩譲るが、パワーと持続力で追い込むので阪神外マイルは合っているし、ゴール前は必ず伸びてくるだろう。

レーヴデトワールはレーヴディソール、アプレザンレーヴ、レーヴドリアン、レーヴダムールなどの妹で、母レーヴドスカーはサンタラリ賞(仏G1・芝2000m)勝ち馬でナスキロ柔さを確実に伝える名繁殖牝馬。ただしこの馬はLa Troienne血脈のクロスの影響で、兄姉よりも肩が立っていてストライドが伸びきらないところがある。萩Sは折り合いを欠いたのも失速の原因だろうが、外回りよりも内回り向きのタイプなのかもしれない。

フォーエバーモアはマルカジークの3/4妹で、母エターナルビートはクリスタルC2着、近親にはトーヨーレインボーやジャスタウェイがいる。サンデー系×ミスプロ系特有のしなやかな体質でマイルも守備範囲だろう。

クリスマスは前走時にも書いたが、どちらかといえば小回り向きだし距離も1F長い。